ものづくり企業の皆様へ

 ものづくり人材の育成は、人類がものづくりを始めて以来の課題ですが、1997年9月7日のNHKスペシャル「1000分の1㍉への戦い~技能五輪・技術立国再建への挑戦~」で、デンソー社員の田上俊一さんが活躍する姿が放映されたときから、大きくクローズアップされてきたように思います。
 課題として提示された図面の間違いまでを指摘して、みごと金メダルを獲得したと言うホットな情報番組で、技術者と技能者両方の継続的育成が如何に大切かを、私たちに教えてくれたのです。 その後も、何度かものづくり人材育成の重要性が喚起されるべき機会はありましたが、相変わらず「今だけ、金だけ、自分だけ」良かったらいいという概念で、企業の中が動いているように見えます。ドイツのフォルクスワーゲンのごまかし、日本の建築業界の不正等は、氷山の一角とはいえば、いいすぎでしょうか。 特に技能伝承については、63%の企業が、大企業にいたっては85%が危機感を持っている。 その理由は、高齢化42%、品質・不良品の問題からが37%、以下環境変化等となっています。元来、技能は人に帰属し人伝えで伝わるものです。この人に帰属する技能を培うのには、相当の時間と努力(労力)を要します。ものづくり立国としての基盤を強固なものにしていくために、技能の重要性を再認識し、優れた技能の維持・伝承に取り組み、技能者の育成を粘り強く継続していくことが肝要と考えます。そのために、ものづくり人材育成の好事例を取材し情報公開を積極的に進めたいと思いますので、ご支援をよろしくお願い申し上げます。                                  

  (平成27年12月吉日)

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